公務災害認定等に関する相談

自治体における公務災害には,主に,以下のような法令に基づく保障がされます。(このほかに,特殊な役職の場合は特別法に基づく保障となることがあります。)

  • ① 常勤職員等の場合,地方公務員災害補償法に基づき,地方公務員災害補償基金が補償を行います。
    この場合,自治体は,基金による公務災害か否かの認定について,意見を述べることとなります。また,都道府県や政令市の場合には,基金支部の事務局としての役割を担うこともあります。
  • ② 一般職の非常勤職員や議員等の場合,条例に基づき,自治体自身が補償を行います。
    この場合,自治体自身が公務災害か否かの認定を行いますが,認定は,自治体の調査等を踏まえ,第三者機関の審議・答申を踏まえて行われることになります。
  • ③ 水道,交通等の事業に従事する非常勤職員等の場合,民間の労働者と同様,労災保険法に基づき国が補償を行います。
    この場合,自治体は,使用者として,職員の申請に関する証明や,国の調査への協力等をすることとなります。

いずれの場合であっても,公務による災害か否かについては,自治体自身の調査や意見が求められると思われます。
また,上記の補償のほか,災害について自治体に注意義務違反がある場合には,「安全配慮義務違反」による損害賠償義務を負うこともありますので,事案によっては,訴訟等を見据えた対応も求められます。