派遣動労者の行為に対する派遣元の派遣先に対する責任

 派遣労働者や事業場内下請労働者等による非行,派遣先企業等に対し損害を生じさせる事件などが多く発生しています。

 派遣先が,派遣元の関連会社や,派遣元の重要顧客である場合は,事実上の力関係で,問題が顕在化されないまま処理されることも多かったのですが,法的に,派遣先が派遣元に対して損害賠償請求などをすることができるかというと,なかなか難しい問題があります。
 
 このような問題について,有名な裁判例としては,「パソナ事件」(東京地方裁判所平成8年6月24日判決・判時1601号125ページ)や,「テンブロス・ベルシステム24事件」(東京地方裁判所平成15年10月22日労判例874号71ページ)などがありますが,裁判となると,紛争の解決に時間と労力がかかってしまいます。

 派遣労働契約書の中で,派遣元に損害賠償を請求することができる条件や範囲などを明確にすることにより,紛争を予防することができる場合があります。